咳は様々な原因でおこります。
もっとも多いものは風邪によるものです。
咳がひどくなってくると肺炎を心配される方が多いと思います。
肺炎の症状は様々ですが、一般的には、咳がひどく、熱がでて、体力を消耗するなどです。
痰が出る場合と出ない場合があり、それぞれ異なる原因が予想されます。
長引く咳の原因として最近多いとされているものは、
喘息の中の一つのタイプで咳喘息というものです。
通常の喘息では呼吸をする時にヒューヒューゼーゼーという音が聞こえるのですが、
咳喘息ではこの喘息に特徴的な音はなく、痰のからまない咳が続きます。
そのほかの特徴は通常の喘息と同じで、治療もほぼ同様です。
見逃されやすい咳の原因には百日咳があります。
初期は通常の風邪の症状で、
2-3週してから百日咳に特徴的な痰のからまない咳込みが起こります。
子供の時に接種する三種混合ワクチンに百日咳は含まれているのですが、
大人になって免疫力が落ち、流行する事があります。
そのほかにも、鼻や耳の炎症、胸やけ・胃酸の逆流などが原因になることもあり、
見逃せないものには結核や肺がんなどがあります。
咳の原因を診断するには、咳の特徴や咳がいつ多く出るか、
咳以外の症状など詳しくお聞きしたうえで、
聴診器で呼吸の音を聞いたり、鼻や耳の中を観察し、
必要な場合は肺のレントゲン写真や、肺活量をはかる呼吸機能検査などを行います。
強く咳込む場合や長引く場合はとても不快で苦しいものです。
また、他の人にうつってしまうのではないかという心配もあります。
強い咳や長引く咳がある場合には一度受診をおすすめします。