特集

中耳炎

中耳炎のなかで熱が出て耳が痛くなる中耳炎を急性中耳炎といいます。
急性中耳炎はこの10年ほどで大きく理解が進んだ病気です。
以前は抗生物質と鼓膜の切開が広く行われていましたが、
現在では自然に治ることがとても多いという事がわかっています。

高い熱、耳を痛がるという症状が特徴で、
風邪に引き続いて起こることが多いです。
小さい子供は症状を訴えることができないため、
診察する時には必ず耳をみます。
耳と鼻は細い管でつながっているため、
風邪で鼻水や鼻詰まりがあるとこの管が詰まってしまい、
急性中耳炎になってしまうことがあります。

治療は基本的には何度か受診していただき、
良くなる経過を確認することですが、
良くならない場合や、高熱で重症の場合、
6ヶ月未満の子供の場合などでは抗生物質を使う事もあります。

耳の痛みや熱などはありませんが、
急性中耳炎と同様に風邪に引き続いて起こる中耳炎に滲出性中耳炎があります。
鼓膜を観察すると、赤さや腫れはないのですが、
鼓膜の中に液体が溜まっています。
急性中耳炎と同様に、耳と鼻をつなぐ管の流れが悪くなった時に起こります。
滲出性中耳炎も基本的に中の液体がひいていくのを確認するだけでよいとされています。

数ヶ月も長引く場合や、言葉の発達が遅い子供の場合には、
飲み薬での治療を検討することがあります。